スクワットの適切な実施間隔

スクワットを毎日行うべきなのか、一定の間隔を開けて行うべきなのか、スクワットで使用する筋肉部位の超回復期間を考慮した上での適正実施頻度について解説します。

本記事は、公益社団法人JPA日本パワーリフティング協会によるトレーニング情報記事です。

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超回復理論と筋肉部位ごとの回復期間

筋力トレーニングを行い筋繊維に負荷をかけると、筋繊維はわずかな裂傷を負い、一定の回復期間の後にトレーニング前よりも強く・太くなって回復します。この生体反応を「超回復」と呼び、筋力トレーニングとは、計画的に超回復を繰り返すことにより筋肉を強くしていく行為です。

このため、筋肉に対してレジスタンス負荷をかける頻度・間隔には十分に留意してトレーニングプログラムを組み立てる必要があります。

骨格筋の超回復期間には、それぞれ固有の回復時間があり、それは年齢や性別によって左右されますが、20~30代男性の場合、おおよそ以下のようになります。

筋肉部位ごとの超回復期間

・大胸筋:48時間
・三角筋:48時間
・上腕三頭筋:48時間
・僧帽筋:48時間
・広背筋:72時間
・上腕二頭筋:48時間
・腹筋群:24時間
・脊柱起立筋:72時間
・大臀筋:48時間
・大腿四頭筋:72時間
・ハムストリングス:72時間
・前腕筋群:24時間
・下腿三頭筋:24時間

なお、加齢とともに超回復期間は最大2倍程度まで長くなります。また、女性は男性に比べると筋肉合成に関わるホルモン分泌量が少ないため、男性よりも超回復期間が長くなる傾向にあります。

▼詳細記事

https://glint2.blogspot.com/2019/09/Superrecovery.html

超回復前に筋力トレーニングを実施すると

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筋力トレーニングによって筋繊維が破壊され、超回復がなされないままトレーニングを実施すると、筋繊維はさらに壊され、これを慢性的に繰り返していくと筋肉は発達するどころか縮小傾向に陥ってしまいます。

超回復が完了したか否かのおおよその目安は「筋肉痛が残っているかどうか」で判断できますので、筋肉痛が残る部位には負荷をかけないようにすることが必要です。

厚生労働省による超回復とトレーニング頻度に関する記載

筋肉には疲労からの回復の時間が必要です。レジスタンス運動は標的の筋肉に負荷を集中する運動ですから、その筋肉に十分な回復期間としてトレーニング間隔をあける必要があります。毎日行うのではなく、2-3日に一回程度、週あたり2-3回行うくらいの運動頻度が推奨されます。

引用:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-058.html

自重トレーニングは毎日していい?

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スクワットはトレーニングの分類で言えば「自重トレーニング」に分類されます。

自重トレーニングはよく「ウエイトトレーニングではない」と誤解され、そのため「毎日実施してもよい」などと言われますが、正式には”Self Weight Training”、つまりセルフウエイトトレーニングと呼ばれる自身の体重を負荷ウエイトに使うウエイトトレーニングの一種です。このため、他のウエイトトレーニングに準じ、超回復理論にのっとりプログラムを組んでいく必要があります。

ウェイトトレーニング(Weight Training)は、筋力トレーニングの1種目。バーベル、ダンベル、マシンまたは自重などを使い筋肉に負荷をかけ体を鍛えるトレーニング。主に筋力の増大、またはそれに伴う筋肉の増量などを目的とするトレーニングの総称。

狭義にはバーベルやダンベル、専用のトレーニングマシンを使用したトレーニングであり、広義にはそれに自重を利用したトレーニングも含む。

引用:Wikipedia「ウエイトトレーニング」

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スクワットで使用する筋肉部位

スクワットで主に使用される筋肉は大腿四頭筋・ハムストリングス・大臀筋です。

前述のとおり、その筋肉部位ごとの超回復期間は大腿四頭筋・ハムストリングス(72時間)、大臀筋(48時間)です。

このため、もっとも超回復に時間のかかる部位にあわせ、スクワットの超回復を考慮した適切な実施間隔は72時間、つまり2日おきに行うのが適切な実施間隔となります。

なお、筋肉が超回復したどうかは、その部位に筋肉痛が残っているかいないかが一つの目安となります。超回復期間には個人差がありますので、筋肉痛が残っている場合は、その筋肉部位のトレーニングは控えるのが一般的です。

▼関連記事

筋肉痛時の筋力トレーニングと動的休養

スクワットの実施方法

ノーマルスクワット

自重スクワットの基本となるのが、ノーマルスクワットで下半身全体に有効です。スクワット運動は大きく二つの動作、すなわち立ち上がる動作としゃがむ動作に分けられ、それぞれで負荷のかかる筋肉部位が異なります。

立ち上がる動作で負荷のかかる筋肉部位

スクワットの立ち上がる動作で負荷のかかる筋肉部位は、大腿四頭筋・臀筋群・下腿三頭筋です。

なお、このように筋肉が収縮しながら動作を行うと、該当する筋繊維にはコンセントリック収縮(短縮性収縮)と呼ばれる負荷がかかります。

しゃがむ動作で負荷のかかる筋肉部位

しゃがむ動作をゆっくりと重力に逆らいながら行うことで、筋肉にはエキセントリック収縮(伸張性収縮)と呼ばれる負荷がかかり、スクワット運動に組み込んだ場合、ハムストリングス(大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋)・腸腰筋群・前脛骨筋に対して負荷が加わります。

スクワットの動作ポイント

スクワット系運動全てに言えることですが、もっとも大切な動作ポイントは「膝をつま先よりも前に出さない」ということで、これは膝関節・靭帯に過負荷がかからないようにするために非常に重要なことです。

膝がつま先を越えるまでは筋力で体重を支えていますが、膝がつま先よりも前に出た時点で体重は膝の靭帯の張力で支えてしまう状態になります。十分に留意してください。

また、スクワット系運動においては膝の向きとつま先の向きを揃えることも大切で、この向きが揃っていないと膝関節に「ねじれ負荷」がかかってしまうので注意が必要です。

効果的に筋肉に負荷をかけるためのポイントとしては、背すじを伸ばす(背中を丸めない)ことが重要で、これは背すじを伸ばす意識だけでなく、目線を上に向けてセットを行うことで大幅に改善されます。

シシースクワット

シシースクワットは上半身を後方にのけぞるようにしてしゃがむことで、太もも前面の大腿四頭筋に対して負荷を集中できるスクワットのバリエーションです。図のように、柱などを保持して行うと初心者でも取り組みやすくなります。

ブルガリアンスクワット

ブルガリアンスクワット(ワンレッグスクワット)は、下半身後ろ側に負荷をかけられるスクワットのバリエーションで、特に後ろに置いた脚を主働にして動作を行うことで、ハムストリングスや臀筋群に有効です。

スクワットの種類と動画解説

スクワットのバリエーションごとの具体的な実施方法は下記リンク先でそれぞれ動画つきで解説しています。

スクワット
ブルガリアンスクワット
シシースクワット
サイドランジ

sfphes.orgより

筋力トレーニングの実施頻度

各筋力トレーニング種目の適切な実施頻度については下記の記事をご参照ください。

筋力トレーニングの適正頻度

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