肩甲挙筋の構造・作用と鍛え方(筋力トレーニング)

肩甲挙筋(Levator scapulae muscle|けんこうきょきん)の構造・作用およびトレーニング方法について解説します。
【2021年1月更新】
肩甲挙筋の構造と作用
肩甲挙筋は頚椎と肩甲骨をまたぐように位置する筋肉で、肩甲骨を上方に引き上げる作用があります。多くの場合、僧帽筋と同時に働きます。
肩甲挙筋(けんこうきょきん)は、背部の筋肉の棘腕筋のうち、頸椎と肩甲骨をつなぐ筋肉である。上位頸椎横突起を起始とし、下方やや外側に向かって走り、肩甲骨内側縁に付着する。
肩甲骨を上方へと引く作用がある。不良姿勢などによる肩こりでは、この筋肉にも不快感や重苦しさ、痛みを感じることがある。
肩甲挙筋の鍛え方
肩甲挙筋だけをターゲットに鍛えられるトレーニング種目はありませんが、肩甲骨を上方へ引き上げる動作をともなうショルダーシュラッグ系のトレーニング種目のなかで僧帽筋と同時に刺激を加えることは可能です。
肩甲挙筋が関与するトレーニング種目
肩甲挙筋が関与するトレーニング種目は以下の通りです。
肩関節の構造と周辺の筋肉
狭義の肩関節(第一肩関節・第二肩関節)を構成する骨
一般的に肩関節と言えば、肩甲骨と上腕骨の接合部分である第一肩関節(肩甲上腕関節)のことを指し、これに加えて肩峰~烏口突起間にある烏口肩峰靭帯と上腕骨の間隙である第二肩関節を含める場合もあります。
肩関節(けんかんせつ)は、肩にある関節。一般的には肩甲上腕関節(第一肩関節)の事を指し(肩甲骨と上腕骨をつなぐ間の部分で、肩甲骨の関節窩と上腕骨頭で形成された関節部分)、これを狭義の肩関節という。
広義の肩関節(肩甲胸郭関節・肩鎖関節・胸鎖関節)を構成する骨
このほかに、広義の肩関節に含められるものには、胸骨と鎖骨の接合部分である胸鎖関節、肩甲骨と鎖骨の接合部分である肩鎖関節、胸郭と肩甲骨の間隙である肩甲胸郭関節があります。
広義の肩関節は、肩甲骨、上腕骨、鎖骨、胸骨、胸郭に関連する5つの関節(文献によっては、肩甲上腕関節・肩鎖関節・胸鎖関節の3つの場合もある)で構成されており、肩複合体と呼ばれることもある。
肩関節を構成する筋肉と周辺の筋肉
肩関節を構成する筋肉には、ローテーターカフ(回旋筋腱板|棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋)・大円筋・鎖骨下筋・烏口腕筋などがあります。また、周辺の筋肉として三角筋・肩甲挙筋・板状筋・上腕三頭筋・上腕二頭筋があります。
肩関節を構成する筋肉と周辺の筋肉の鍛え方
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