ダンベルキックバック【種目解説|男女共用】上腕三頭筋の筋力トレーニング

ダンベルキックバックのやり方(フォーム・バリエーション・注意点)、負荷のかかる筋肉部位、およびトレーニング目的別に有効な負荷回数設定について解説します。
【2020年5月更新】
本種目により負荷のかかる筋肉部位
本種目により負荷のかかる主な筋肉部位は以下の通りです。
上腕三頭筋
さらに詳しい筋肉の名称と作用については下記の記事をご参照ください。
筋繊維の種類とトレーニング目的別の負荷設定
筋力トレーニングの対象となる骨格筋は、筋繊維が束状になって構成されていますが、その筋繊維には大きく「遅筋(筋繊維タイプ1)」と「速筋」があり、速筋は「筋繊維タイプ2a」と「筋繊維タイプ2b」に分けられます。それぞれの特性と筋力トレーニングでの負荷設定は以下の通りです。
筋繊維タイプ1
トレーニングにより筋肥大はしない。20回以上の反復回数で限界がくる重量設定で鍛える。
筋繊維タイプ2a
トレーニングによりやや筋肥大する。12~15回の反復回数で限界がくる重量設定で鍛える。
筋繊維タイプ2b
トレーニングにより強く筋肥大する。6~10回の反復回数で限界がくる重量設定で鍛える。
以上のことから、ダイエットトレーニングであれば筋繊維タイプ1を、体力つくりのトレーニングであれば筋繊維タイプ2aを、筋肥大目的のトレーニングであれば筋繊維タイプ2bを対象に負荷回数設定を行います。
本種目の種類と動画つき解説
男性向き解説
女性向き解説
本種目の実施方法(フォームと注意点)
ダンベルキックバックは比較的簡単な動作で上腕三頭筋長頭に集中的な負荷を加えられる種目です。
ただし、肘の位置を動かしてしまうと背筋群に負荷が逃げてしまいますので十分に注意してください。
また、肘を伸ばしたポジションで前腕を回内方向に回旋(手の平が上を向く方向に回す)させることによって、上腕三頭筋長頭が完全収縮して負荷を高めることができます。
具体的な筋肥大セットの組み方
アップにシーテッドダンベルトライセプスエクステンション(1~2セット)
まずは、シーテッドダンベルトライセプスエクステンション(ダンベルフレンチプレス)で上腕三頭筋をストリクトに刺激していきます。バルクアップには上腕三頭筋のなかでも長頭を太くすることが肝心ですが、上腕三頭筋長頭は肩甲骨と接合しているため、オーバーヘッドの状態=腕が肩よりも上にある状態で完全伸展します。
ですので、上腕三頭筋のバルクアップを追求する場合は、オーバーヘッドで行うことをおすすめします。
追い込みにライイングダンベルトライセプスエクステンション(2~3セット)
上腕三頭筋の追い込みに最適なダンベルトレーニング種目が、他のダンベルトライセプスエクステンション種目よりも高重量高負荷をかけられるライイングダンベルトライセプスエクステンションです。
肘を開けば短頭に、肘を閉じれば長頭に負荷がかかります。
仕上げにダンベルキックバック(1~2セット)
仕上げとしておすすめなのが、ダンベルキックバックです。肘を伸ばしたポジションで手のひらが上を向くように回旋させると、上腕三頭筋が完全収縮するので効果が倍増します。
あくまで仕上げですので、軽めの重量でゆっくりしっかりと効かせてください。
ダンベルキックバックの女性向きのやり方
ダンベルキックバックは、肘の位置を動かさないようにすることが大切です。動作中に肘の位置が前後してしまうと、負荷が上腕三頭筋から逸れて背筋群にかかってしまうので注意してください。
また、肘を伸ばしたポジションで前腕を回内(手の平が上を向く方向に回す)することで、上腕三頭筋がより強く収縮します。
ワンハンドダンベルキックバック
片手をベンチなどにつき、もう片手にダンベルを保持して行うバリエーションで、前傾姿勢を安定させ、上腕三頭筋に意識を集中できるメリットがあります。反面、通常のやり方よりも二倍の時間がかかってしまうデメリットがあります。
ニーベントダンベルキックバック
膝を曲げて前傾姿勢になる、いわゆる「ニーベントスタイル」で行うバリエーションです。前傾姿勢を維持するなかで、下半身や脊柱起立筋にも同時に負荷をかけられるというメリットがありますが、姿勢の維持には慣れが必要なので、やや上級者向きのやり方です。
関連記事
筋力トレーニング種目一覧
筋力トレーニング各種目の具体的な実施方法は下記ページ(bukiya.net)をご参照ください。