チェストフライ【種目解説|男女共用】マシン・ケーブル・チューブでのやり方

チェストフライ(チューブ・ケーブル・マシン)のやり方(フォーム・バリエーション・注意点)、負荷のかかる筋肉部位、およびトレーニング目的別に有効な負荷回数設定について解説します。
【2021年2月更新】
あわせて、男性の筋肥大向きセットの組み方や女性向きの種類とやり方についても解説していきます。
本種目により負荷のかかる筋肉部位
本種目により負荷のかかる主な筋肉部位は以下の通りです。
大胸筋内側
さらに詳しい筋肉の名称と作用については下記の記事をご参照ください。
筋繊維の種類とトレーニング目的別の負荷設定
筋力トレーニングの対象となる骨格筋は、筋繊維が束状になって構成されていますが、その筋繊維には大きく「遅筋(筋繊維タイプ1)」と「速筋」があり、速筋は「筋繊維タイプ2a」と「筋繊維タイプ2b」に分けられます。それぞれの特性と筋力トレーニングでの負荷設定は以下の通りです。
筋繊維タイプ1
トレーニングにより筋肥大はしない。20回以上の反復回数で限界がくる重量設定で鍛える。
筋繊維タイプ2a
トレーニングによりやや筋肥大する。12~15回の反復回数で限界がくる重量設定で鍛える。
筋繊維タイプ2b
トレーニングにより強く筋肥大する。6~10回の反復回数で限界がくる重量設定で鍛える。
以上のことから、ダイエットトレーニングであれば筋繊維タイプ1を、体力つくりのトレーニングであれば筋繊維タイプ2aを、筋肥大目的のトレーニングであれば筋繊維タイプ2bを対象に負荷回数設定を行います。
本種目の種類と動画つき解説
男性向き解説
女性向き解説
本種目の種類と実施方法(フォームと注意点)
チューブチェストフライ
チューブチェストフライは大胸筋のなかでも内側に集中的な負荷がかかる仕上げトレーニング向きの種目です。
しっかりと肩甲骨を寄せたまま動作を行うこと、腕を閉じた位置でやや顎を引き、大胸筋を完全収縮させることがポイントです。
インクラインチューブチェストフライ
斜め上方に腕を閉じるバリエーションで、大胸筋上部に負荷がかかります。
デクラインチューブチェストフライ
斜め下方に腕を閉じるバリエーションで、大胸筋下部に負荷がかかります。
クロスオーバーチューブチェストフライ
反対側の肩ラインまで深く腕を閉じるバリエーションで、大胸筋内側に負荷がかかります。
マシンチェストフライ
マシンチェストフライは、大胸筋トレーニングの仕上げに適した単関節種目です。
グリップが肩より上になる状態で動作を行うと、肩関節に強い負担がかかりますので、セット前に必ずシート高を調整するようにしてください。
ケーブルフライ
ケーブルフライは、ケーブルマシンの特性である自由な軌道で動作が行える仕上げ種目です。
ハイケーブルフライ
上から斜め下方に腕を閉じる軌道のハイケーブルフライだと大胸筋下部に負荷がかかります。
ローケーブルフライ
下から斜め上方に腕を閉じる軌道のローケーブルフライだと大胸筋上部に負荷を加えられます。
クロスオーバーケーブルフライ
また、シングルハンドで反対側の肩ラインまで深く腕を閉じるクロスオーバーフライだと、大胸筋内側に非常に強い負荷を加えることが可能です。
筋肥大セットの組み方
アップとしてノーマルマシンチェストフライを2~3セット
まずは、水平に腕を閉じる軌道のノーマルマシンチェストフライで大胸筋内側全体に効かせます。
追い込みとしてデクライン(またはインクライン)マシンチェストフライを1~2セット
次に、斜め下方や上方に腕を閉じる軌道のデクライン(またはインクライン)マシンチェストフライを行って大胸筋下部内側(または上部内側)を追い込みます。
仕上げとしてケーブルフライ(クロスオーバー)を1~2セット
仕上げとして、大胸筋内側の収縮率が非常に高いケーブルフライ(ケーブルクロスオーバー)を行ってオールアウトします。
マシンチェストフライの女性向きのやり方
マシンチェストフライは、肩甲骨をしっかりと寄せたまま動作を行うことが大切で、肩甲骨の寄せ方が不完全であったり、途中で緩んでしまうと肩関節に負担がかかりますので注意してください。
女性の場合は、大胸筋上部内側をターゲットにして斜め上方へ腕を閉じる軌道のインクラインマシンチェストフライを行うのが一般的です。
インクラインマシンチェストフライ
斜め上方に腕を閉じる軌道で行うバリエーションで、大胸筋の上部内側に集中的な負荷が加わります。
デクラインマシンチェストフライ
斜め下方に腕を閉じる軌道で行うバリエーションで、大胸筋の下部内側に集中的な負荷が加わります。
ケーブルチェストフライ
ケーブルマシンを用いて行うバリエーションで、通常のチェストフライマシンに比べて軌道がフレキシブルで、細かな部位設定ができることがメリットです。
反面、軌道が固定されていないため慣れが必要で、やや上級者向きのやり方です。
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筋力トレーニング種目一覧
筋力トレーニング各種目の具体的な実施方法は下記ページ(bukiya.net)をご参照ください。