背筋の構造と作用

背筋を構成する全ての筋肉を記載するとともに、主な筋肉の構造・作用・起始停止・支配神経について解説します。

本記事は、公益社団法人JPA日本パワーリフティング協会によるトレーニング情報記事です。

スポンサーリンク

背筋の大きな分類(3つの筋群)

①棘腕筋(musculi spinohumerales)

棘腕筋(きょくわんきん)は背部の筋肉のうち表層に位置する筋群で、浅背筋とも呼ばれます。上腕の筋肉と連動して作用します。

②棘背筋(musculi spinodorsales)

棘背筋(きょくはいきん)は背部の筋肉のなかでも深層に位置する筋群で、深背筋とも呼ばれます。脊柱の動きに関連して作用します。

③棘肋筋(musculi spinocostales)

棘肋筋(きょくろくきん)は棘腕筋と棘背筋との中間に位置する筋群です。

①棘腕筋を構成する筋肉

僧帽筋(Trapezius)

僧帽筋の構造と作用

僧帽筋(そうぼうきん)は、上部筋繊維・中部筋繊維・下部筋繊維の三部位に分けられます。

上部筋繊維は肩甲骨を斜め上方(首の方向)へ引き寄せる作用があり、中部筋繊維は肩甲骨を中央(背骨の方向)へ引き寄せる作用があり、下部筋繊維は肩甲骨を斜め下方(腰の方向)へ引き寄せる作用があります。

僧帽筋の起始停止

僧帽筋は首の付け根から胸椎にかけての棘突起(外後頭隆起から第7~第12胸椎の棘突起)に起始し、鎖骨外側・肩甲骨(肩峰および肩甲骨の肩甲棘)に停止しています。

僧帽筋の支配神経

僧帽筋の支配神経は副神経外枝および頚神経叢筋枝です。

▼詳しい解説

僧帽筋の構造・作用・起始停止・支配神経

広背筋(Latissimus dorsi muscle)

広背筋の構造・作用

広背筋(こうはいきん)は、筋力トレーニングにおいては上部(側部)と下部(中央部)に部位わけされます。

広背筋の作用は以下のとおりです。

①肩関節の内転:上腕を横に上げた状態から閉じる動作です。

②肩関節の内旋:肘を曲げた状態で内側に捻る動作です。

③肩関節の伸展:腕を後ろに上げる動作です。

④体幹の伸展:背すじを伸ばす動作です。

⑤体幹の回旋:上半身を捻る動作です。

⑥肩甲骨の下制:肩甲骨を引き下げる動作で、上腕骨を介して作用します。

⑦骨盤の挙上:骨盤を引き上げる動作です。

広背筋の起始停止

広背筋は、第6胸椎より下の脊椎骨棘突起、骨盤の一部である腸骨の上辺、肩甲骨の下端を起始し、上腕骨上部の前側(上腕骨上部小結節稜)に停止しています。

広背筋の支配神経

広背筋の支配神経は胸背神経です。

▼詳しい解説

広背筋の構造・作用・起始停止・支配神経

菱形筋(Musculus rhomboidei)

ryoukei.jpg

菱形筋の構造・作用

菱形筋(りょうけいきん)は大菱形筋と小菱形筋から構成されており、肩甲骨を後方に引く作用があります。

菱形筋の起始停止

菱形筋は第6頚椎~第4胸椎の棘突起に起始し、肩甲骨の内側縁に停止します。

菱形筋の支配神経

菱形筋の支配神経は肩甲背神経です。

▼詳しい解説

菱形筋の作用と鍛え方

肩甲挙筋(Levator scapulae muscle)

Fichier:Levator scapulae muscle lateral.png

肩甲挙筋の構造・作用

肩甲挙筋(けんこうきょきん)は頚椎と肩甲骨をまたぐように位置する筋肉で、肩甲骨を上方に引き上げる作用があります。

肩甲挙筋の起始停止

肩甲挙筋は第1~4頚椎横突起から起始し肩甲骨内側縁に停止します。

肩甲挙筋の支配神経

肩甲挙筋の支配神経は肩甲背神経です。

▼詳しい解説

肩甲挙筋の作用と鍛え方

スポンサーリンク

②棘背筋を構成する筋肉

長背筋(musculi dorsi longi)

板状筋(musculus spenius)

ファイル:Splenius cervicis muscle back.png

板状筋(ばんじょうきん)は頚骨から後頭骨にかけて位置する筋肉で、頭板状筋と頸板状筋に部位分けされます。首の回転および顔を上方へ上げる作用があります。

板状筋は頸椎~胸椎の棘突起に起始し、側頭骨乳様突起・後頭骨・頸椎に停止します。支配神経は頸神経です。

▼詳しい解説

板状筋の作用と鍛え方

脊柱起立筋(musculus erector spinae)

File:Gray389 - Erector spinae.png

脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)は背骨沿いの筋肉群・長背筋群のなかでも特に太く強い筋肉である腸肋筋(ちょうろくきん)・最長筋(さいちょうきん)・棘筋(きょくきん)の3つの筋肉から構成される筋肉群です。脊椎の後屈・側屈作用(背すじを伸ばす・背すじを横に倒す動作)があります。

腸肋筋は腰腸肋筋(ようちょうろくきん)、頸腸肋筋(けいちょうろくきん)、胸腸肋筋(きょうちょうろくきん)から構成されています。

最長筋は、胸最長筋(きょうさいちょうきん)、頸最長筋(けいさいちょうきん)、頭最長筋(とうさいちょうきん)から構成されています。

棘筋は、胸棘筋(きょうきょくきん)、頸棘筋(けいきょくきん)、頭棘筋(とうきょくきん)から構成されています。

▼詳しい解説

脊柱起立筋の作用と鍛え方

横突棘筋(musculi transversospinales)

横突棘筋(おうとつきょくきん)は、半棘筋・多裂筋・回旋筋の三部位に分けられ、脊椎の後屈・側屈・回旋の作用を持っています。

半棘筋(はんきょくきん)はさらに頸半棘筋(けいはんきょくきん)・頭半棘筋(とうはんきょくきん)・胸半棘筋(きょうはんきょくきん)に分けられます。

多裂筋(たれつきん)はさらに、腰多裂筋(ようたれつきん)・胸多裂筋(きょうたれつきん)・頸多裂筋(けいたれつきん)に分けられます。

File:Rotatores.png

回旋筋(かいせんきん)はさらに腰回旋筋(ようかいせんきん)・胸回旋筋(きょうかいせんきん)・頸回旋筋(けいかいせんきん)に分けられます。

短背筋(musculi dorsi breves)

短背筋(たんはいきん)は、棘間筋・横突間筋・後頭下筋の三部位に分けられ、脊柱の後屈・側屈の作用を持ちます。

棘間筋(musculi interspinales)

棘間筋(きょっかんきん)はさらに腰棘間筋(ようきょっかんきん)・胸棘間筋(きょうきょっかんきん)・頸棘間筋(けいきょっかんきん)に分けられます。

横突間筋(musculi intertransversarii)

横突間筋(おうとつかんきん)はさらに腰内側横突間筋(ようないそくおうとつかんきん)・腰外側横突間筋(ようがいそくおうとつかんきん)・胸横突間筋(きょうおうとつかんきん)・頸後横突間筋(けいこうおうとつかんきん)・頸前横突間筋(とうぜんおうとつかんきん)に分けられます。

後頭下筋(musculi suboccipitales)

後頭下筋(こうとうかきん)はさらに大後頭直筋(だいこうとうかきん)・小後頭直筋(しょうこうとうかきん)・上頭斜筋(じょうとうしゃきん)・下頭斜筋(かとうしゃきん)

③棘肋筋を構成する筋肉

棘肋筋(musculi spinocostales)

棘肋筋(きょくろくきん)は上後鋸筋(じょうこうきょきん)と下後鋸筋(かこうきょきん)からなる鋸筋(きょきん)で構成されています。

上後鋸筋は肋骨を上方へと引く作用があり、下後鋸筋肋骨は肋骨を内下方へと引く作用があります。

棘腕筋・棘背筋の筋力トレーニング(自宅~ジム)

懸垂
斜め懸垂
バックエクステンション
チューブデッドリフト
チューブラットプル
チューブローイング
チューブワンハンドローイング
チューブリバースフライ
チューブショルダーシュラッグ
チューブバックエクステンション
チューブグッドモーニング
ダンベルローイング
ワンハンドローイング
ダンベルショルダーシュラッグ
ダンベルデッドリフト
ダンベルプルオーバー
ダンベルリバースフライ
ダンベルグッドモーニング
バーベルデッドリフト
バーベルプルオーバー
ベントオーバーロー
ショルダーシュラッグ
バーベルグッドモーニング
ケーブルラットプルダウン
ケーブルローイング
スミスマシンデッドリフト
T-バーローイング

関連記事

筋肉の名称と作用の図鑑

アウターマッスルの主な筋肉の名称・作用および筋力トレーニングの実施方法については、下記の記事をご参照ください。

筋肉の種類・名称と作用|部位ごとの鍛え方

骨格の名称と関節の構造

骨格筋の下層にあるのが骨格です。人体の主な骨格の構成・分類・名称および関節の構造については下記の記事をご参照ください。

人間の骨格と付随する筋肉および関節の構造

スポンサーリンク

筋力トレーニング情報ページ

筋力トレーニング情報トップページへ戻る

筋力トレーニング基本用語集ページへ戻る

筋力トレーニング種目の一覧ページへ戻る



IPF公認トレーニングギア


海外輸入トレーニング用品

-------
NO IMAGE